2,000万円準備するにはいくら必要?
老後2,000万円問題がニュースとなって以降、2,000万円を目標にされる方も増えたのではないでしょうか?
そこで、2,000万円準備するのに、いくら必要?と思った時に計算で使うのは、現価係数です。
現価係数 (×年後の目標金額を複利運用して達成するには、今、元本がいくら必要か)
数字はネットで探せるので、計算したい年数と利率を検索してみてください。
例えば35歳の人が65歳の時に2,000万円貯めるのに、今、必要な元金は銀行預金0.1%で複利運用すると、
2,000万円×0.970(30年0.1%の現価係数)=1,940万円です。
5%で複利運用だと、
2,000万円×0.231(30年5%の現価係数)=462万円となります。
運用期間が長ければ長いほど、複利効果で増えますね。
では、55歳の人だとどうなるか?
2,000万円×0.614(10年5%の現価係数)=1,228万円の元金が必要です。
この元金が無い方は、2,000万円準備しようとする場合、不足分を積立てしていく事になります。
この元金の不足分は、減債基金係数という係数で不足分を、複利運用して積立てる場合の目安となる金額を知ることができますので、また計算してみたいと思います。
貯金と投資どれくらいの差になる?
最近いろいろなところで、投資すると良いと聞くと思います。 実際にはどれくらい差が出るんだろうか? こんな風に思ったことあると思います。
終価係数を使って計算してみます。
終価係数(〇〇円を、×年間、複利運用すると、元利合計いくらになるか)
今ある1,000万円を5%で10年間、複利運用すると、
1,000万円×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05と計算するところを、 終価係数を使って計算します。 終価係数はネットで見つけれます。
1,000万円×1.629(5%10年の終価係数) =1,629万円
次に同じ5%でも期間によってどれくらい増えるかを、30年間で計算してみます。
1,000万円×4.322(5%30年の終価係数)=4,322万円
複利運用は期間が長いほど効果的だとわかります。雪だるま式に増えるという事です。
実際には、毎年決まった利率で運用する事は、ほぼ不可能で、税金についても考慮してないので、このシュミレーション通りの結果にならないでしょう。
資産から一部をいくら運用するか決める際にも使えます。先程の30年の例だと、半分の500万円でも計算結果は2,161万円になりますので、将来の目標金額とセットで考えてみてください。
目標金額から求める場合は、現価係数の方が分かりやすいと思うので、次回は現価係数でシュミレーションしてみます。
6つの係数
FP試験でも基本となる係数で、マネープランを考える際にも、知っていたら便利です。
この係数を使えば、金利、運用期間の重要性が分かり、資産形成に役立ちます。
今と将来のお金の価値の違いが分かれば、衝動買いや無駄遣い防止にもつながります。
6つの係数です。
- 終価係数 (〇〇円を、×年間、複利運用すると、元利合計いくらになるか)
- 現価係数 (×年後の目標金額を複利運用して達成するには、今、元本がいくら必要か)
- 年金終価係数 (毎年〇〇円を複利運用で積立てたら、×年後の元利合計はいくらになるか)
- 年金現価係数 (〇万円を×年間受け取るためには、元本はいくら必要か)
- 資本回収係数 (〇〇円を×年間で取り崩すと、毎年の受取額はいくらになるか)
- 減債基金係数 (×年後に〇〇円を用意するのに、毎年、必要な積立額はいくらか)
この係数を使って、自分の将来の資産はいくらくらいだろう?いくらずつ積立てたら良いか?運用する利率によってどれくらいの差になるか?など気になる事を計算出来ます。
計算結果を見たいけど、自分では難しそうと感じる方や、めんどくさそうって思う方は、気軽にFPさんに相談してみてはいかがでしょうか。
次回は、一般的なよくある疑問に、実際に数字を当てはめて計算してみたいと思います。